インボイス制度により免税事業者などの非適格請求書発行事業者との取引では、仕入税額控除の経過措置が適用されます。
これにより交際費精算で、1人あたり「税込11,000円」を超えると「交際費」を選択する、といった申請ルールの設定をする際に、基準となる税込額を考慮する必要があります。
具体的には、非適格請求書発行事業者との取引の場合、以下が基準額となります。
| 支出時期 | 経過措置 | 1人あたり税込11,000円を超える | 1人あたり 税込5,500円を超える※ |
| 2026年9月30日まで | 80%控除 | 10,784円 | 5,392円 |
| 2026年10月1日以降 | 70%控除 | 10,679円 | 5,339円 |
補足
令和6年税制改正大綱の発表により、損金不算入となる交際費などの範囲から除外する一定の飲食費にかかる金額基準が1人あたり1万円以下に引き上げられました(令和6年4月1日以後の支出に適用)。
※令和6年(2024年)3月31日以前の支出は、税込5,500円をベースとした基準額を設定してください。
注意
経理処理の方法により基準額が変わる可能性がございます。
詳細については税理士などの専門家にご相談ください。
【設定例】
基準額の計算根拠(例:80%控除の場合)
非適格請求書発行事業者との取引において、税込額10,784円に対して経過措置計算(80%)を加味すると、税抜額が10,000円となる計算根拠は以下の通りです。
【計算方法1】
消費税相当額 :10,784円 × 10 / 110 = 980円
税額として扱える金額 :980円 × 80% = 784円
経過措置を加味した税抜額 :
10,784円(税込額) - 784円(税額)= 10,000円(税抜額)
【計算方法2】
申請者が精算する交際費の税込額を「X」とすると、税額は「1/11X」となる。
X ÷ 1.1 = 10/11X(税抜額)
X - 10/11X = 1/11X(税額)
1/11X × 0.8 = 4/55X (←税額として仕入税額控除できる金額)
この仕入税額控除できる金額を引いた金額が「10,000円」となればよい。
X - 4/55X = 10,000
51/55X = 10,000
X = 10,784
よって、経過措置計算を加味した場合に、税抜額が10,000円となる税込額は80%控除の場合は「10,784円」となります。
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